プロとアマチュアの音楽アーティストの違い

音楽アーティストは、自身の音楽を演奏したり、歌うことで、音楽性をアピールする職業ですが、アーティストは、大別すると、プロフェッショナルとアマチュアの、2つに分かれます。

プロフェッショナルの音楽アーティストでは、大手の芸能事務所と、レコード会社に所属し、スタイリストやメイクアップアーティスト、プロデューサー、バックミュージシャン、レコードスタッフといった、多くのプロスタッフがプロジェクトに加わって、アーティストをプロデュースし、芸能事務所が、各メディアへの出演交渉なども行うため、知名度なども上がりやすく、CDや音楽データなどの売れ行きも上がることが多いのが特徴です。

一方、アマチュアの音楽アーティストは、自身で設立した、個人事務所や個人レーベル、または、小規模のレーベルなどに所属する場合と、あくまで、フリースタイルで活動する場合のどちらかに分けられます。

いずれの活動スタイルにしろ、プロフェッショナルのアーティストと比べて、活動の自由度が高く、容姿のイメージチェンジなどにも制限がかかることはほとんどありません。プロフェッショナルのアーティストでは、企画会議などで、音楽性の他にも、容姿の面で、指針を決定されることがあり、何よりも、音楽性が伴った、見た目のイメージなどが最優先されますが、アマチュアのアーティストでは、企画会議などはあれど、そうした、容姿面は、よっぽど、活動スタイルがはっきりしているアーティストでなければ、指示がないことから、各々に好きなスタイルのファッションを楽しんでいるケースが多く、プロフェッショナルのアーティストよりも、自由で、のびのびとした雰囲気が出ている方が多数いらっしゃいます。アマチュアのアーティストは、ライブハウスなどで、気軽に演奏を拝見することができ、ライブハウスによっては、終演後に、直接、話をすることができる点でも、非常に身近でありながら、オリジナリティの高い音楽を楽しむことができる点で、プロより優れています。

音楽アーティストとはそもそもどのようなものか。

音楽アーティストといっても、その形態は様々です。よく勘違いされがちですが、アーティストと聞くと、歌を歌うことで、人々前に出ている人々のことをいうのだと勘違いしている方が多いようです。しかし、それは違います。アーティスト、とは、アート。つまり、芸術を使用して、自らを人々に表現する人のことをいいます。

上記のことからもわかる通り、けして、音楽を利用して表現する人々のことをアーティストというわけではないことがわかります。つまり、絵や、文学などの芸術を利用し、自らを表現する人々もまた、アーティストといいます。他にも、音楽に関してもまたそうですが、歌を歌うことだけが音楽ではありません。インストゥルメンタルにも分類されるような、歌のない、音楽のみの作品も、当然その音楽の楽器を使用する人がいて、その人のこともまた、音楽アーティストと呼ぶことができます。

では、その中でも音楽アーティストは何を目的としてそのような活動を行っているのか。例えばインディーズなどで、バンドなどを行っている人は、メジャーデビューを目指して活動をしています。しかし、そのような活動を行っている人たちが、売れたいのはなぜなのか。本来のアーティストは、自らが、周りの人に何をいいたいのか、伝えたいのかを表現することを目的とするのがアーティストなのです。しかし、現在のアーティストは、売れるため、を大きな目標として、売れそうなものを作り、共感を得ることで、自らを売り出していく人々が多いイメージがあります。

なんのためのアーティストなのか。それが、時代の変化により、少しずつ変わってきています。かつては、自分が世間や社会に対して感じていることを表現するのがアーティストでした。それが現代では、自らが有名になるためのツールとして使用されているようにも感じます。はたして、作品のなかでアーティストが言っていることは彼らの本音なのか否かは、わかりにくくなっているのかもしれません。

有名映画に欠かせない音楽アーティスト

映画全盛と言われた時代から現代に至るまで、実際に映画の内容を知らなくても、タイトルを聞いただけでテーマ曲が思い浮かべられるような作品を、誰しも幾つかは思い浮かべることができるはずです。そういった作品は、映画自体が持つ魅力が大きいのは当然として、テーマ曲そのものにも力強い求心力が備わっています。中には、一定の周期で大ヒットとなる映画の作曲に、必ずと言っていいほど携わっている音楽アーティストも存在し、映画のヒットと共にテレビ番組などで曲の冒頭が繰り返し流されて、時が経った時、その曲を再び耳にすることによって、映画が上映されていた頃の空気感や当時の自分の状況などの記憶が、鮮烈に呼び起こされます。映画の内容はおぼろげにしか思い出せなくても、テーマ曲の冒頭が脳内に鳴り響き、しばらくその曲に浸りながら、過去のあれこれを振り返ることができるというのは、音楽そのものが持つ力で、それを世に送り出した音楽アーティストの手腕と言えます。何十年も前に大ヒットした映画の中には、今も新たなシリーズが製作・上映され続けているものもあり、第一作当時のテーマ曲がそのままシリーズ全編のオープニングタイトルとして流れ続けているものもあり、決して古びない普遍性を持つ曲であることが、証明される形となっています。

そういった映画音楽の中には、クラシックの楽曲を聞き慣れている人にとっては、幾つかの名曲と似たメロディーを感じ取り、インスパイアというよりは、パロディー的な要素を感じさせるという点が取り沙汰されることもあります。とは言え、そういった本歌取りのような手法は、クラシック音楽の世界でも既に行われており、映画を盛り上げるための曲の一部として使われるのは、当然と言える面もあります。宗教音楽として美しい旋律が磨かれた古典クラシックを経て、オペラ全盛の時代には、音楽は既に物語を盛り上げる要素の一つにもなっており、その点からも、映画のテーマ曲やBGMを作曲する音楽アーティストは、音楽の歴史を次世代へと繋ぎ続けて行く、正統な継承者たちと考えられます。

音楽アーティストのジャンルは増えているのか?

音楽と一口にいっても、さまざまなジャンルがあります。ロックにポップス、クラシックなど演奏方法やメロディによってジャンルは細分化されているのです。伝統のあるジャンルも多いですが、近年になって登場したものも多く存在します。しかし新しいジャンルもよく聴いてみると、他のジャンルとあまり変わらないケースも少なくありません。それには2つの理由が存在します。

1つ目の理由は音楽アーティストは、クリエイティブな人が多いことです。もちろん昔ながらの作品を演奏する音楽アーティストも多くいますが、新しい楽曲を生み出すことに意欲を見せる人も大勢います。そのような人たちは自分の楽曲をこれまでの作品と区別するために、自分の音楽に新しいジャンル名を付けようとするケースがあるのです。たとえば派手な化粧をしてロックを演奏していても、ビジュアル系と一括りにされるのを嫌がるバンドも存在します。

逆に音楽アーティストは従来のジャンルを演奏しているつもりでも、メディアや所属事務所が勝手に新しいジャンル名を付ける場合も多いです。これは宣伝のためであり、本当に新しいジャンルが生まれたわけではありません。宣伝とは関係なく、ファンが自分の敬愛する音楽アーティストを差別化するために名付けるケースも見受けられます。このように実質的にはジャンルは変わっていないケースがほとんどです。

2つ目の理由は音楽に使えるメロディや歌詞は有限であることです。言葉の数に限りがあるのと同じと言えます。そのため音楽の歴史が長くなるほど、過去の作品と似てしまうことが増えるのです。その結果、完全なオリジナルの楽曲のつもりで発表しても、盗作と言われて騒がれてしまう事例がよく起こっています。音楽アーティストにとっては、非常に活動しにくい時代になったといえるでしょう。オリジナルの楽曲ではなく過去の楽曲をカバーする人が増えてきたことも、この事実に関係していると考えられます。

 

歌うことの楽しさを知っている音楽アーティスト

一流の音楽アーティストは、決して人にはまねのできないボーカルスタイルを持っているものです。ジャンルに縛られない歌唱スタイルの確立というのは、言葉にできるほど簡単なことではありません。ジャンルが何であろうと、根底にソウルやブルースの流れからの影響を感じることはよくあることです。

 表面上それらの音楽からの影響を感じたとして、優れたボーカリストはテクニック的な部分をただなぞっているだけではありません。アマチュアミュージシャンの多くはさまざまな音楽の中から、自分のスタイルのネタを探そうとする傾向にあります。自分のスタイルの中に自分の好きなものを取り入れるのは、至極当然のことかもしれません。圧倒的な違いはどれだけそれらの音楽に敬意を表することができるのか、自分の心の中のオマージュ、心からの捧げものをいかに大事にスピリットとして持ち合わせているのか、偉大なと呼ばれる音楽アーティストには、様々な物事に対する感謝の気持ち、リスペクトがあらゆる部分から垣間見えてきます。

 人々を感動させる音楽には、メロディーや歌詞の発音がはっきりとしていて、丁寧な表現の中に明確なメッセージが聴衆の耳に訴えかけます。聴くものの感情がそれに反応し、素晴らしい歌唱力に感動を覚えます。テクニックを体得するのは若いうちなら比較的容易にできるでしょう。それが物まねに聴こえるうちはまだ若い証拠なのかもしれません。偉大な音楽アーティストがいかにしてそれらのテクニックを手に入れ、聴衆からの評価をほしいままにしてきたのか、明確な回答を導き出すのは難しいことですが、若い才能あるミュージシャンが努力を惜しまず、年月を経て成長してきたからです。年を重ねることによってのみ会得できる表現力というものは確かにあって、円熟味を増したと表現される状態も、偉大なアーティストが伝説になるまでの、一形態でしかありません。そしてなにより、偉大な音楽アーティストほど歌うことを心の底から楽しみ、そこから波及したエネルギーがさらに、聴衆の心をとらえてはなさないのです。

音楽アーティストが使うギターは安価なギターと何が違うのか

音楽アーティストが使っているギターは、1本で数十万円もする高価な物になっています。ヴィンテージギターともなると価格は天井しらずであり、更に高価な品物です。これらのギターと安価なギターには、各所に大きな違いがあります。音楽アーティストに愛されるメーカーのギターには愛用されるだけの特別な理由があるものです。

まず、ギターそのものの品質が違います。ギターは精密機器と言って良いほど、緻密な計算に基づいて作られるものです。音楽アーティストが用いる高価なギターは、使われている木材がしっかりしていて加工技術も優れています。良い木材と優れた技術で作られたギターはネックの歪みが極限まで抑えられており、演奏しやすく雑音も混じりにくくなるのが特徴です。

また、ギターの音に与える影響も大きなものです。例えば、音楽アーティストの中でも特に音の質にこだわる方は塗装に使う材料や薄さにもこだわっています。ギターの大半は木材でできていますが、その表面は分厚い塗料で覆われた状態です。この塗料が音質に影響を与える為、音にこだわる方ほどこだわりが強くなります。音質を悪化させにくい塗料を極限まで薄く塗るという事も行われますが、傷が付きやすく湿度管理も大変でまさにプロ仕様と言えるものです。

この他にも、搭載されている電装品が異なります。エレクトリック・ギターやエレクトリック・アコースティックギターは、この電装品の違いで音が大きく変わる事もあるくらいです。腕の良い技術者は安価なギターから良い物を選びだして、電装品を上手く加工して良い音を出すといった器用な事ができる人もいるくらいです。電装品は日々進歩して新しい物も次々と登場しますが、一方で長い間変わらない定番の物もあり新旧が混在する世界でもあります。

これらのように、音楽アーティストのギターは多くの面でプロに選ばれる良い特徴があるものです。有名なメーカーだけでなく、一般にあまり知られていないプロご用達のメーカー等もあり、その世界は意外に広く深いものがあります。

年齢を重ねても活動を付けている音楽アーティストは魅力的

音楽アーティストの中には、若い世代の人たちが当然たくさんいて、彼らには多くの同世代のファンが付いています。しかし時々思うのですが、彼らの中で10年、20年経った後にも音楽業界に残っていて、また今応援してくれているファンたちの多くが、変わらずに応援し続けてくれているような人たちは、いったいどれくらいいるのでしょうか。音楽というのは流行によって売れる、売れないが大きく変わって来やすいもので、今は大変な人気を誇っている音楽アーティストでも、その流れが変わったら一気に売れなくなってしまうかも知れないと考えると、もちろん大変やりがいのある素晴らしい職業だとは思うのですが、活動を継続し続けることが難しい、厳しい職業だとも思ってしまうのです。つまり、年齢を重ねても根強いファンがいて、活動を続けられている音楽アーティストはとても幸せで、また本人の才能も努力も素晴らしいものなのだろうと思います。

最近音楽番組を見ていると、ある音楽アーティストが80歳を迎えたことを記念して、彼に影響を与えられたという芸能人が何人もお祝いの言葉を贈っている姿を見ました。その人は永遠の若大将と言われる加山雄三さんで、80歳になったとはとても思えないような元気な様子で出演していたのですが、その姿は若いころと比べると当然かなり年を取って見え、またお腹周りも太くなっていました。私はたまたま若大将シリーズという、彼が若い時に出演していた人気映画シリーズを最近何本も見ており、その中での彼の若々しく溌剌とした演技や、劇中で披露される素晴らしい歌の数々に触れていたため、80歳になった現在の彼の姿とのギャップに、登場してきた時には少し驚きを感じてしまいました。しかし彼が往年の名曲を、彼のファンだという何人もの音楽アーティストと一緒に歌い始めると、これぞ若大将と言いたくなるようなかっこ良さを感じさせてくれたのです。その姿を見て、やはり長い間活躍できるスーパースターと言われる人たちは、お年を召しても魅力的だということを再認識することができました。