音楽アーティストが使う機材には意外にアナログな物おある

音楽アーティストは様々な機材を使いこなして、理想の音作りを追及しています。機材と聞くといかにも最先端のエレクトロニクスを応用した物という、技術の塊と言うイメージを抱く方も居られるでしょう。確かに、音楽の機材はテクノロジーの塊であり、最先端技術を応用した物も少なくありません。音楽アーティストの楽曲に与える影響も、大きなものがあります。しかし、それと同じ位重要な物として見られているのが、アナログな技術を使った機材です。

例えば、音楽の世界では真空管が現役で活躍しています。真空管といえば、かつて電子機器に用いられたパーツであり、現在の一般的な電子機器ではほとんど使われる事がありません。どうして真空管の使われる電子機器が存在しているかというと、それでしか出せない音があるからです。

人が音楽に求める物は、興奮であったり癒しであったりと様々なものがあります。この為、曲調によっては最新技術を用いた電子機器に特有の、人工的な雰囲気の音が適さない場合があります。真空管を用いた電子機器で加工した音は、暖かみがあり人の耳に心地よく響くのが特徴です。エフェクターやアンプ等を中心に存在しており、多くの音楽アーティストがこのアナログな技術を用いた電子機器を愛用しています。

真空管を用いたエフェクターやアンプは、今でも音楽の現場の主流であり音作りのベースです。数十年前に確立された物にも拘わらず、現代の音楽を今なお支えているという息の長い物になっています。

現代の技術を用いた機材の中には、こうしたアナログな電子機器の音を再現できるものも登場しています。しかし、音にこだわる音楽アーティストにとっては本物の真空管を使った機材は無くてはならない物です。音楽アーティストは成長に伴って、使う機材を変えていきますが、アナログな技術を変わらず使い続けている高品質な機材が必ず混じっているものです。機材を写した写真や動画を見る機会があったら、機材の裏側等に真空管が見えるか探してみると面白いでしょう。