真の音楽アーティストに求められるルールについて

本当の音楽アーティストとはどのような人のことを指しているのか、という点については様々な見解があるでしょう。まず、音楽アーティストの基本的な条件として、実際の楽曲に音楽的な技術を組み込んでいる、という不可欠な点があると感じています。音楽の要素を踏まえたうえで、自分なりの色を表現する手法は大前提であり、音楽理論などを全く無視した楽曲に仕上げてしまえば、感動することができるレベルには達しないでしょう。人が音を聴いて心を揺さぶられるためには、やはり何かのルールや秩序を守る必要があると想像しています。また、同じ楽曲であっても、聴く人の性質や趣向によって感動する人と感動しない人がいます。

 

この件については仮説の話になりますが、その人が生まれ持っている感覚やセンスと聴いた楽曲の周波数とが合致するのかどうか、という点が大きく関係していると考えています。そして、真の音楽アーティストであれば、より大多数の人々が持っている周波数に合わせられるような楽曲を生み出す力を持っています。その作品は、クラシックの時代に作られた有名な楽曲の模倣ではなく、あくまでもオリジナルなもので、まったくのゼロから生み出した楽曲でなければなりません。しかし、より大多数の人々を感動させる目的が大切である、という点を重視する反面、特定の人のみにターゲットを絞っている偏った楽曲も非常に魅力的だと感じています。大衆性などに振り回されず、ただ只管にハイレベルで評価される作品を手掛ける人のこだわりは、真の音楽アーティストに求められるルールではないかと考えています。

 

実際、ずっと聴き続けている作品は、大衆のほとんどが知らない作品である場合があります。簡単な表現で言えば、わかる人にはわかる、ということになります。真の音楽に対する評価には、多数意見も少数意見もないと考えています。世界中から評価されている楽曲やヒットチャートで上位の楽曲であっても、その作品を好きではない、という人がいます。多くの音楽ファンは、本当に好きだと感じられる作品に出会いたいと願っているでしょう。そのような願いを叶えるルールに従って奮闘している人のことを、真の音楽アーティストと呼びたいです。